この度、日本臨床臨床エンブリオロジスト学会の学術集会は第30回大会となりました。
昨年までは年明けの週末に開催されていましたが、今大会からは世の中の働き方改革の流れを受けて、初の平日開催でした。
私は運営側としての参加になるため、前日の1月8日の夕方の打ち合わせから現地入りしました。今回の私の主な仕事は、セミナーコースの座長と学術集会の講演の座長で、4人の先生を担当しました。セミナーコースの3人のテーマは統計学であったため、12月からメールとzoomで打ち合わせを開始し、直前まで講演内容を読み込んで理解して臨みました。入念に準備していましたが、演者のうちの最初の方が講演時間に遅れるというトラブルもありました。発表の順番を入れ替えて、なんとか時間内に運営でき、その夜の会長招宴では笑い話のひとつになりました。
今回の学会のテーマは原点回帰であり、1992年に世界で初めて顕微授精を報告されたコーネル大学のパレルモ先生が講演のために招待されていました。そのパレルモ先生と握手して頂けたのは、ものすごく感激しました。
2日間を通じて、学問的に非常に知識を得たことはもちろんのことですが、学術集会の看板から気づいた方もいるかもしれませんが、「胚培養士ミズイロ」の作者である漫画家のおかざき真里先生のランチョンセミナーが企画されました。この漫画は今回の大会長である水田先生が所属するリプロダクションクリニック大阪・東京に取材にして作られているものです。おかざき先生はもともと大手広告代理店でCMを作るお仕事をされていたそうで、15秒のCMを作るのに、2年前から取材をするというお話は素人であるわたしには非常に新鮮でした。ミズイロの絵コンテの作成過程や言葉の言い回しのチェックの話も興味深く拝聴しました。胚培養士という職業が世の中に広まるきっかけとなっていると思います。今後、ドラマ化の話もでているとのことでしたが、そのときに「メディア化したときにどこまで誠実に作っていただけるか」という点を心配されていました。
他の施設の方とも情報交換ができたので、よい刺激となりました。2025年もモチベーションアップして取り組んでいきたいと思います。