子宮卵管造影検査について
2021.02.18
久しぶりの更新になります。
コロナ渦で出張がなく、web学会、web講演会、web会議になりお出かけネタはお休み中です。
院内紹介の続きとなります。今回は「子宮卵管造影検査」についてです。
当院では一般不妊治療をご希望の方に行う検査です。卵管は排卵した卵子をピックアップし、精子と卵子が出会う場所であり、左右ともに通っており、かつ周囲への広がりが良いことが理想です。
私が検査室に入ると、緊張された表情の方が多いように思います。尋ねると、「ネットを見ました」、「知り合いにききました」と痛いイメージが強いようです。確かに、痛くないとは言いませんが、当院では工夫を行い痛みの軽減に努めています。検査にはやわらかいシリコンのチューブを用いており、チューブを固定する水風船の大きさを患者さんごとに調整しています。また、造影剤は水溶性であり、広がりが早く、検査後に甲状腺機能に影響を与えません。
透視の機械を用いているので、検査の様子はリアルタイムで患者さん自身も一緒にご覧頂くことができます。もちろん解説付きです。そのため、造影剤の使用量は必要最低限の量にすることができます。
撮影した画像はその場ですぐにデジタルで電子カルテに取り込みます。検査後に再度診察室で画像をお見せしながら詳細を説明しています。
当院では、卵管が通っているがいないかだけではなく、通りが良いか良くないか、左右それぞれの卵管の評価を行うことができる透視下での子宮卵管造影検査を重要視しています。
最近では遠方より来院される患者さんも増えてきているため、自施設で検査を行えることも大切であると考えています。