佐賀市に子宮がん研修会に行ってきました
2024.03.03
3月2日に佐賀市で開催された子宮がん研修会に参加してきました。土曜の午後からだったため、午前の外来が終わると急いで向かいました。
佐賀県では子宮がん検診を行う施設登録のための条件として、年に2回の子宮がんに関する講習会の受講が義務付けられています。このシステムは山口県にも長崎県にもなかったことであり、佐賀県は子宮がん検診に対して力をいれていることがうかがえます。しかしながら、佐賀県は子宮頸がんの75歳未満年齢調節別死亡率が全国ワースト2位という、よろしくない記録をもっています(2013年~2017年の平均)。
子宮頸がん検診は私が医師になったころとは大きく変化しています。当時は、綿棒やヘラで細胞を採取して、プレパラートに細胞を擦りつけていましたが、現在は専用のブラシで採取して、液体中に細胞を落とし、機械で均一に細胞を分布させて標本を作成するようになっています。また、佐賀県の広域子宮頸がん検診では子宮頸がんの原因であるHPVの有無を検査するHPV併用検診が行われています。将来的には、HPV単独検診に移行すると考えられています。
当院では初診のときに子宮頸がん検診の受診歴を確認しています。検診歴がない方は当院で子宮頸がん検診を行っています。定期的に検診を受けられている方は引き続きの検診を勧めています。もちろん、これまでに検診で要精密検査であった方は、かかりつけで引き続きフォローを受けて下さい。これから妊娠を目指していくためには、子宮頸がん検診に異常がないことを確認しておくことは非常に重要なことです。みなさま、子宮頸がん検診を定期的に受けましょう。