さて、婦人科の開院時の待合の画像と
現在の待合の画像です。ちがいはどこでしょうか?
残念ながら、「明るさ」ではありせん。。。
正解は「椅子が一列増えました」です。よくみると、階段の下にも椅子が追加されています。
当院はご夫婦で来院される方が多いです。私は非常によいことだと思っています。
もう一点は、壁にアートフラワーを飾ってみました。これは、先月の誕生日に頂いたものです。
当院の待合は椅子にこだわっています。背もたれが大きく、ゆったりとリラックスしてお待ち頂けるように、女性スタッフの意見を取り入れています。
また、待ち時間が短縮できるように診療体制の見直しを継続して行っています。
処置の件数の増加によりお待たせすることもありますが、ご理解をよろしくお願い致します。
今更な感じもありますが、当院の診察室をご紹介します。
診察室は2つあるのですが、こちらは私が使用している第一診察室です。
当院は電子カルテであり、エコー検査の画像、血液検査の結果はもちろんのこと、子宮卵管造影検査、子宮鏡検査の画像もモニターで表示し、患者さんに説明することができます。
また、他院でのMRIやCTの画像も取り込むことが可能です。
この部屋には、私が以前から抱いていた思いが込められています。それは、医師も患者も同じ椅子に座るということです。医師、スタッフ、ご夫婦が同じ立場で妊娠して元気なお子さんを産むという目標に向かっていければと思います。
また、ときどき質問をうけることがあります。
この遊び心がある壁紙はどなたの趣味でしょうか?と。
もちろん、私です。
この8月で婦人科開設から2年が経ちました。
ここ半年はコロナウイルス感染症のため、これまでとは違った業務対応が必要であり、時間はあっという間に過ぎていきました。
マスクやアルコールスプレー、アルコールシート等はこれまで使用していたものが入荷しない状況となり、代替品を確保して頂くまではどうなることかと心配でした。
また、高度生殖補助医療のために培養室で用いている物品はアメリカ、ドイツ、オーストラリアなどの海外製のものが多く、在庫管理を再確認するよい機会となりました。特に、受精卵や精子を凍結保存しておくタンクはアメリカ製であり、船便の輸送の関係で納期に4ヶ月かかると言われ、今のペースで凍結受精卵が増えていった場合に納期が間に合うのか非常に焦りました。現在は、予備のタンクを2個確保しており、万全の状態です。
話はかわり、この8月の時点で当院では230人以上の方が妊娠されています。昨年の12月で100人をこえたことを考えると、妊娠される方が増えてきたことがわかります。
婦人科開設から7月末までの凍結融解胚移植の移植あたりの妊娠率を年齢別にみますと、35歳未満の方が62.3%、35歳から39歳までの方が42.6%、40歳から42歳までの方が20.0%となっています。43歳以上の方にはこれまで4回移植を行いましたが、まだ妊娠された方はいらっしゃいません。
当院で妊娠された最も年齢の高い方は、一般不妊治療の45歳の方です。しかし、お一人だけです。
一般にいわれているように、35歳以上になると卵子の質が低下するために妊娠率が低下していきます。しかしながら、不妊治療に対する考え方はご夫婦によりちがいます。当院では、医学的なデータを提示し、ご夫婦のご希望を尊重して治療方針を決めていく方針としています。
これからも、谷口眼科婦人科をどうぞよろしくお願いいたします。
以前にもブログでお知らせしていましたが、この度2020年5月に日本産科婦人科学会に申請していた「医学的適応による未受精卵子、胚の凍結・保存に関する登録」が受理されました。
がん患者さんが、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療を受けると、卵子に対して影響を受けることがあり、その後の妊娠する力(妊孕性)が低下することがあります。そのため、治療前に未婚の方は卵子を、既婚の方は胚(受精卵)を凍結しておくことが選択肢としてあります。
対象は主に乳がん、血液がんなどになります。
患者さん自身、疾患の主治医、生殖医療専門医が連携をとることが必要であり、その他に患者さんの気持ちをサポートするカウンセリング担当者等も重要となります。
当院は佐賀県で初の認定施設になります。
http://www.jsog.or.jp/facility_program/search_result_facility.php
佐賀県では、2020年から「さが・がんと生殖医療のネットワーク」を立ち上げました。各診療科の主治医と生殖医療専門医が連携をとることができることを目的としています。
また、佐賀県では健康増進課 がん撲滅特別対策室の方が積極的に活動して頂き、がん患者の妊孕性温存治療に対する助成事業が開始されました。助成を受けるには認定施設であることが条件となっています。
本日、ニュースでも助成事業の開始が伝えられていました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20200609/5080005925.html
私は前任地である長崎大学病院でも医学的適応による未受精卵子凍結と胚凍結を担当していましたので、その経験を活かして、佐賀県でのがん生殖医療の普及に尽力していきたいと思います。
久しぶりの更新になります。
最近はコロナウイルスの影響で職場と家を往復する日々ですが、お昼に武雄看護学校に行ってきました。
今年から正看護学生さんの講義を担当することになり、4月から講義に行っていました。以前、山口県の萩看護学校で講義をしていたときのことを思い出しながら懐かしく感じ、自分も齢をとったものだと思っています。ひとに物事を教えることは意外と好きみたいです。産婦人科はすべての女性に関わってくる大事な領域なのですが、自分とは関係ないかなと思う方も多いので、なるべく興味をもってもらえるように実際の診療の出来事を交えながら行いました。
100分の講義を4回の予定だったのですが、休校のため2回しか講義をすることはできませんでした。今日は、先のGW中にせっせと作成した残りの講義の資料と試験問題を渡してきました。
講義を受けた学生さんの中から、将来は産婦人科で仕事がしたいと思う看護師さんが増えればと願っています。