11月2日は診療が終わるとすぐに電車に飛び乗りました。
福岡で開催されている日本女性医学学会へ参加してきました。
女性医学とは、女性の健康を考える学問であり、思春期から老年期までと幅広く何でもありな領域です。当院は不妊治療の患者さんが多いのですが、一般婦人科で受診されている患者さんもいらっしゃいます。
興味深い講演が多かったのですが、ひとつご紹介したいのが、「女性アスリートの健康」についてです。東京オリンピックも近づいてきて、最近注目されている領域のひとつになります。
アスリートときくと、私は関係ないと思う方が多いと思いますが、中高生や大学生、社会人の実業団を含めて本格的にスポーツに取り組んでいる女性の方すべてが対象になると思います。
練習のしすぎで生理が来なくなった、記録をのばすために食事制限をして体重を落とした、疲労骨折をした、大事な大会に生理が重なりパフォーマンスが発揮できなかった等さまざまな問題があります。
まだ身長が伸びている発育段階にあるジュニアアスリートの管理が通常のアスリートとは異なることも非常に勉強になりました。
そして、スペシャルゲストが登場されました。
なでしこジャパンの川澄選手です。
シーズンオフに入り、アメリカから帰国されたばかりだそうです。
主治医の先生との対談形式でご自身の経験談をおききすることができました。なでしこの頃に主治医の先生と出会い、LEP(ホルモン剤)により月経周期のコントロールを始められたそうです。プロ選手はトークも上手で、笑いも交えながらとなりました。
「サッカーのために使ってます」
今回のように、プロの有名な方が講演等にご協力して頂けることで、女性アスリートの健康が女性アスリート自身やその指導者の方に理解され、広がっていけばと思っています。
みなさま、3連休をいかにお過ごしでしょうか?
私は、いつもとかわらず受精卵のチェックのために培養室に足を運んでいます。
朝に発育状況をチェックして、胚盤胞に発育していることを確認しました。昼から凍結できそうです。凍結の試薬や物品の準備をして、しばらく時間があきます。
いつもお昼ごはんはお弁当なのですが、さすがに休日にお弁当を頼むのは悪いので、近くのレストランで家族でランチを食べることにしました。
このお店のカレーとハンバーグは大好きです。今日は、デミグラスソースのハンバーグランチにしました。
ハンバーグはもちろん美味しかったのですが、何気にフルーツジュースが甘すぎずに美味しかったです。
可愛らしいデザートまで美味しく頂きました。
最初にでてきた、バーニャカウダーソース付きのサラダは写真を撮るのも忘れ、食べてしまいました。
それでは、仕事に戻ります。
当院でお勧めしているサプリの一つにメラトニンがあります。
メラトニンとは、睡眠中の網膜に光の刺激がないときに松果体から分泌されているホルモンです。メラトニンには抗酸化作用があり、老化の原因とされている活性酸素を消去する働きがあります。卵胞液の中にもメラトニンが含まれていることがわかっていて、卵子の質の原因のひとつとして、加齢によるメラトニンの分泌の減少が関与していると考えられています。
私がメラトニンと出会ったのは、山口大学医学部附属病院で働いているときでした。先輩の田村博史先生がメラトニンの研究をされていました。
先日、10月5日と6日に福岡で日本IVF学会が開催されたのですが、その際に久しぶりに田村先生とお会いしました。今回、「メラトニンの卵巣加齢に対する予防効果および投与開始時期の検討」という演題を発表されており、賞を受賞されました。
後輩として、非常に嬉しく思います。
大雨のあと、しばらくは朝夕が涼しくなってきたと思っていましたが、ここ数日は昼間はまだまだ暑いですね。
先日、恒例の伊万里医療館での納涼会が開催されました。例年は伊万里市の花火大会の日に行われていましたが、今年は残念ながら花火大会が開催されないため、少し遅めの時期となりました。
本格的なテントが設営され、日差しや雨への対策も万全で、まるでイベント会場のようです。
昨年、初参加の婦人科スタッフのテーブルはなかなか炭に火が起こらず、スタートが出遅れましたが、今年はばっちりでした。
誰が指揮をしているかはわかりませんが、昼の仕事もBBQもチームワークは良好のようです。
途中で、マッスルなスペシャルゲストが登場し、会場は一気に盛り上がり、マッスルパワー全開でかき氷が振る舞われました。
美味しいものを食べると、ひとは笑顔になるようです。
また、週明けから頑張れそうです。
少し前のことになりますが、9月8日に東京で開催された「第18回生殖バイオロジー東京シンポジウム」に参加してきました。昨年から会場は東京ガーデンテラス紀尾井町です。
長崎大学病院に勤務していた頃からこの会には毎年継続して参加しています。
日頃の診療は臨床が中心となりますが、生殖医療の技術面だけを追求するのはなく、まだ解明されていないことを含めバイオロジーの本質を学ぶことの大切さを提唱されている鈴木秋悦先生が創設された会です。
難しい内容が多いのですが、居眠りをなるべくしないように頑張って聴いています。
今回の中でおもしろかったのは、IVF JAPAN CEOの森本先生が講演された30年後の生殖医療についてでした。15年前と今の生殖医療は全く違うことになっているので、30年後は今問題になっていることで進歩していることが多いのではないかと思います。PGT-A、iPS、ゲノム編集、AI、自動化等です。日本でトップレベルの方がおもしろそうに30年後の未来を想像する。非常にワクワクします。
最後の講演までききたかったのですが、東京には台風が接近していて、飛行機が飛ばないかもしれないとの予報でしたので、残念ながら1時間早く会場を後にして空港へ向かいました。勤務医のときと違い、自分がいないと診療できないので、責任感の重さを実感する機会になりました。